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印鑑登録証明書の取り方|窓口に必要なのは実印ではなく印鑑登録証

印鑑登録証明書を窓口で取得するときに必要なのは、原則として「印鑑登録証(カード)」です。登録した実印そのものではありません。

今回確認した松山市、富士市、市川市は、いずれも窓口で実印を持参する必要はないと案内しています。松山市に至っては、登録した実印を持参しても、印鑑登録証明書を交付できないと明記しています。

一方、コンビニ交付は窓口とは別の仕組みです。マイナンバーカードなどと暗証番号を使い、本人がマルチコピー機を操作して取得します。窓口では印鑑登録証、コンビニではマイナンバーカードなど、選ぶ入口によって必要なものが変わります。

なお、印鑑登録証明書は、登録した印影などを市区町村が証明する書類です。不動産登記や公正証書の作成など、財産に関わる場面で使用されます。証明書だけを取得することはできず、先に印鑑登録を済ませて印鑑登録証の交付を受けておく必要があります。登録がまだの場合は、印鑑登録の流れを先に確認してください。

窓口とコンビニでは必要なものが違う

まず、2つの取得方法の違いを整理します。

取得方法基本的に必要なもの取得できる人
市区町村の窓口印鑑登録証、自治体が指定する本人確認書類や申請書など本人。代理請求を認める自治体もある
コンビニ交付マイナンバーカードなど、暗証番号、手数料本人のみ

窓口で必要なものや印鑑登録証を忘れた場合の対応は、自治体によって異なります。コンビニ交付も、住んでいる市区町村がサービスを提供し、印鑑登録証明書を対象証明書として扱っている場合に限って利用できます。

「マイナンバーカードがあるから、必ずコンビニで取得できる」とは限りません。利用前に、市区町村の公式サイトで対象証明書と利用条件を確認する必要があります。

窓口で取得する場合

持っていくのは実印ではなく印鑑登録証

窓口での交付方法について、3市は次のように案内しています。

  • 松山市では、本人が請求する場合、印鑑登録証と来庁者の本人確認書類が必要です。登録されている実印を持参しても、印鑑登録証明書は交付できないとしています。

  • 富士市では、印鑑登録証と交付申請書を窓口に提示します。登録印鑑は必要ありません。

  • 市川市では、印鑑登録証と手数料が必要です。交付申請書には住所、氏名、生年月日、印鑑登録証番号、必要枚数を記入します。登録している印鑑を持参する必要はありません。

このように、実印と印鑑登録証は役割が異なります。実印は登録された印鑑そのもの、印鑑登録証は証明書の交付を受ける際に使用するカードです。

印鑑登録証を忘れた場合の対応は自治体ごとに異なる

窓口では、マイナンバーカードや本人確認書類があれば印鑑登録証を省略できる自治体もありますが、対応は統一されていません。

自治体印鑑登録証を持参しなかった場合
松山市登録した本人がマイナンバーカードを持って窓口に来た場合は、印鑑登録証を省略可能
富士市本人が来庁しても、印鑑登録証の提示がなければ交付不可
市川市本人が印鑑登録証を忘れた場合に限り、官公署発行の顔写真付き本人確認書類で発行可能

マイナンバーカードで印鑑登録証を代用できる松山市のような自治体もあれば、本人が来庁してもカードがなければ交付しない富士市のような自治体もあります。窓口へ行く前に、住んでいる市区町村の必要書類を確認することが重要です。

市川市では、印鑑登録証を紛失した場合は印鑑登録を廃止し、新規登録からやり直す必要があると案内しています。「自宅に忘れた場合」と「紛失した場合」でも扱いが異なります。

代理人が窓口で取得できる自治体もある

松山市と富士市では、代理人による窓口請求が認められています。

松山市では、登録者本人の印鑑登録証、代理人の本人確認書類、登録者本人の住所・氏名・生年月日の情報が必要です。富士市では、代理人が本人から印鑑登録証を預かっていることをもって委任されたとみなし、申請書に本人の住所・氏名・生年月日を正しく記入する必要があります。

この2市では委任状は不要ですが、カードを預かっていれば委任されたとみなす運用です。富士市が実印と印鑑登録証を別々の場所に保管するよう案内しているのは、このようなカードの性質とも関係しています。

ただし、松山市と富士市で確認できた運用であり、すべての自治体に共通するものではありません。代理請求の可否や必要書類は、請求先の市区町村で確認が必要です。

郵送では取れない自治体があります

富士市は「郵送での取得はできません」、市川市は「郵送での申請は受け付けておりません」と、いずれも明記しています。遠方に住んでいるからといって郵送で請求できるとは限りません。

コンビニで取得する場合

マイナンバーカードなどと暗証番号を使用する

コンビニ交付は、J-LIS(地方公共団体情報システム機構)が運営を支える証明書交付サービスです。J-LISの案内では、印鑑登録証明書も取得できる証明書の一つに挙げられています。

利用には、次の条件があります。

  • 住んでいる市区町村がコンビニ交付サービスを提供している
  • その市区町村が印鑑登録証明書をコンビニ交付の対象にしている
  • 本人がマイナンバーカード、またはスマホ用電子証明書を搭載したスマートフォンを持っている
  • 必要な暗証番号を入力できる

市区町村によって取得できる証明書の種類は異なります。J-LISはサービス全体としてスマホ用電子証明書にも対応していますが、利用できる証明書や条件は市区町村の案内を確認する必要があります。

印鑑登録証をマルチコピー機に入れて取得する仕組みではありません。市川市では、緑色の印鑑登録証では行政サービス端末やコンビニ交付を利用できないと明記しています。

コンビニ交付は本人のみ

今回確認した松山市、富士市、市川市では、コンビニで取得できるのは印鑑登録をしている本人の証明書だけです。

市川市では、同じ住所に住んでいても自分以外の印鑑登録証明書は取得できません。富士市も、代理人が取得する場合は窓口を利用するよう案内しています。代理取得が必要なら、コンビニではなく窓口の条件を確認することになります。

利用時間や操作時の注意

J-LISが案内する基本の利用時間は毎日6時30分から23時までです。ただし、市区町村による利用時間の制限や、メンテナンスによる停止があります。

2026年8月時点でJ-LISが掲載している対応店舗数は、2025年3月末現在で全国約56,000店舗です。利用条件を満たしていれば、住所地にかかわらず全国の対応店舗に設置されたマルチコピー機から取得できます。

発行される証明書はA4サイズの普通紙ですが、けん制文字、スクランブル画像、偽造防止検出画像による対策が施されています。

富士市では、マイナンバーカード交付当日は利用できず、翌日から利用可能です。また、利用者証明用電子証明書の4桁の暗証番号を連続して3回間違えるとロックされます。証明書の種類や出力項目を誤って指定した場合も、返品、交換、手数料の返金はできません。

手数料は全国一律ではない

印鑑登録証明書の交付手数料は、国が全国一律の金額を決めているわけではありません。

地方自治法第227条は、地方公共団体が特定の人のために行う事務について手数料を徴収できることを定めています。第228条第1項では、手数料に関する事項を条例で定めるとしています。印鑑登録証明書の交付は、全国標準額が設けられた事務には含まれていないため、金額は各市区町村が決めます。

2026年8月時点で確認した3市の手数料は、次のとおりです。

自治体窓口コンビニ・行政サービス端末
松山市1通300円1通300円
市川市1通300円1通250円
富士市1通300円1通200円

松山市、富士市、市川市では窓口がいずれも300円でしたが、これは3市の実例です。全国共通の金額ではありません。

コンビニ交付も、市川市や富士市のように窓口より安い自治体がある一方、松山市のように窓口と同額の自治体もあります。そのため、「コンビニのほうが必ず安い」とは判断できません。

取得前に確認するポイント

窓口を利用する場合は、印鑑登録証の要否、本人確認書類、受付窓口、代理請求の条件を市区町村の公式サイトで確認します。実印を持参するのではなく、まず印鑑登録証の所在を確認するのが要点です。

コンビニを利用する場合は、印鑑登録証明書が対象になっているか、利用時間、マイナンバーカードなどの利用条件、暗証番号、手数料を確認します。代理人が取得する場合はコンビニ交付を選べません。

また、転出に伴って取得できなくなる場合もあります。富士市では、転出予定日を迎えると印鑑登録自体が廃止され、コンビニだけでなく窓口でも印鑑登録証明書を取得できなくなります。住所異動の予定がある場合は、現在の登録状態も確認が必要です。

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